Parallels Desktop 15にmacOS 11 Big Sur をクリーンインストールする

November 16, 2020

emulatormacOSParallels

目次

はじめに

Parallels Desktop 15上にmacOS 11 Big Surをインストールしてみました。

本記事では、Parallels Desktop 15に、Big Surをインストールする手順を説明します。

Parallelsは、ホストOSの回復パーティションを使用して、容易にmacOSのvmを構築することができます。しかし、この方法により作ることができるゲストOSのバージョンは、ホストOSと同じものとなります。回復パーティションとは異なるバージョンのOSをインストールする場合は、インストールメディアイメージファイルを作成し、そこからインストールするのが容易です。

Big Surインストーラーの入手

まずはmacOS上での操作。

macOS Big Surダウンロードページを開く
https://apps.apple.com/jp/app/macos-big-sur/id1526878132?mt=12

macのブラウザから開くと、ここからApp Storeのリンクに飛ぶことが出来ます。

app_store.png

「入手」をクリックするとソフトウエアアップデート経由でインストーラーがダウンロードされます。

ダウンロードが完了するとBig Surインストーラが起動しますが、Big Surのインストールはせずに、インストーラーを終了します。

アプリケーションフォルダーに「macOS Big Surインストール.app」が生成されていることを確認します。

installer_app.png

インストールメディアイメージの作成

この手順はParallels Desktop 17では不要です。Parallels Desktop 17だと、アプリケーションフォルダーにmacOSインストーラーがあれば、それからISOイメージを自動的に作成してくれます。

ここからはmacOSのターミナル上での操作。

(1) 13GBの空イメージを作成する。

$ hdiutil create -o bigsur -size 13G -layout SPUD -fs HFS+J -type SPARSE
created: /Users/hoge/bigsur.sparseimage

(2) 空イメージをマウントする。

$ hdiutil attach bigsur.sparseimage -noverify -mountpoint /Volumes/Bigsur
/dev/disk3          	Apple_partition_scheme         	
/dev/disk3s1        	Apple_partition_map            	
/dev/disk3s2        	Apple_HFS                      	/Volumes/Bigsur

(3) 空イメージに、起動可能なインストールメディアを作成する。

$ sudo /Applications/Install\ macOS\ Big\ Sur.app/Contents/Resources/createinstallmedia  --volume /Volumes/BigSur
Password:
Ready to start.
To continue we need to erase the volume at /Volumes/BigSur.
If you wish to continue type (Y) then press return: Y
Erasing disk: 0%... 10%... 20%... 30%... 100%
Copying to disk: 0%... 10%... 20%... 30%... 40%... 50%... 60%... 70%... 80%... 100%
Making disk bootable...
Install media now available at "/Volumes/Install macOS Big Sur"

(4) ボリュームをアンマウントする。

$ hdiutil detach /Volumes/Install\ macOS\ Big\ Sur

(5) isoイメージに変換する。

$ hdiutil convert bigsur.sparseimage -format UDTO -o bigsur
Driver Descriptor Map(DDM: 0)を読み込み中…
Apple(Apple_partition_map: 1)を読み込み中…
(Apple_Free: 2)を読み込み中…
disk image(Apple_HFS: 3)を読み込み中…
..............................................................................................................................................................
経過時間:  1m 11.795s
速度: 199.7Mバイト/秒
節約率: 0.0%
created: /Users/hoge/bigsur.cdr

(6) 後始末

$ mv bigsur.cdr InstallBigSur.iso
$ rm bigsur.sparseimage

以上で起動可能なインストールメディアイメージ「InstallBigSur.iso」が完成。

Parallels仮想マシンの設定

Parallels Desktop 15にBig Surをインストールする。Parallelsのバージョンが異なれば振る舞いも異なる可能性があります。

Parallelsの操作は以下のスクリーンショットを参考に。

「DVD/イメージファイルからWindows/その他OSをインストール」を選択し、「続行」をクリック。

install_asistant_1.png

「ソースなしで続行する」をチェックし、「続行」をクリック。

install_asistant_2.png

オペレーティングシステムをmacOSにし、「ソースなしで続行する」をチェックし、「続行」をクリック。

install_asistant_3.png

vmファアイル名と保存先を設定し、「作成」をクリック。

install_asistant_4.png

「ハードウェア」タブをクリック。

install_asistant_5.png

メモリは4GB以上は割り当てましょう。あとはだいたいデフォルトのまま。

install_asistant_6.png

先に作成した、インストールメディアイメージ「InstallBigSur.iso」を起動用のCD-ROMとしてマウントする。

install_asistant_7.png

CD-ROMイメージから起動するように設定。

install_asistant_8.png

続行をクリックするとmacOS Big Surのインストールを開始する。

install_asistant_9.png

macOS Big Surのインストール

vmが起動し、macOS Big Surのインストールがはじまります。

install_1.png

「Macintosh HD」という名前で空のボリュームが出来ているので、「macOS Big Surインストール」をクリックし、インストールを開始してください。

install_6.png

CD-ROMイメージからHDDにコピー後、vmが再起動しますが、Parallels Desktop 15では、なぜかHDDからではなく、CD-ROMイメージから再起動してしまいます。これだと、インストールの無限ループに陥ってしまいますので、CD-ROMイメージをアンマウントする必要があります。

一度vmを終了し、構成メニューからCD/DVDソースをdisconnectに変更し、再度vmを起動します。

install_asistant_7.png

これでインストールが進み、設定アシスタントの指示に従い、情報を入力していくと、Big Surのインストールが完了です。

設定アシスタントでは、タイムゾーンの設定が抜けていますので、設定しておきます。 無事インストール完了。

system_setting.png

vm上にBig Surが立ち上がったら、Parallelsの「処理」メニューの「Parallels Toolsのインストール…」から、Parallels Toolsをインストールしておきます。

install_parallels_tools.png

インストール.appを実行します…が、インストールしても何も変わりません。ディスプレイサイズは1024x768のままで、 任意サイズも有効になりません。Parallels Desktop 15のParallels Toolsでは、Big Surでは無効ってことなのでしょう。Parallels Desktop 16以降を買えってことなんだと思います。Parallelsは上手い商売してますね。

macOS Big SurのParallels上での動作

当方のmacはMacBookPro Late 2013と、7年前の機種なんだけど、 Parallels上のBig Surは、意外とまともに動く。サクサクとまではいかないけれど。

Apple IDでサインインも可能。

まとめ

macOS Big Surのisoイメージを作成し、Parallels Desktop 15上にBig Surをクリーンインストールする方法を紹介しました。


Written by questions6768 who lives in Uji, Kyoto.