Ingessの現状 2021/05

May 20, 2021

ingressPokemonGo

性懲りもなくIngess Prime(以下Ingessと略す)を続けている。

Ingess歴3年目に突入、ゆるーくやっているので、やっとレベル11になったばかり。 Ingessは、レベル8までは経験値APが上がるに従いレベルも上がっていくが、レベル9以上はAPに加え、メダル取得がレベルアップの条件になる。例えば、レベル9になるためは、銀メダル4個、金メダル1個、レベル10になるためは、銀メダル5個、金メダル2個が必要。これぐらいまでは楽勝だったのだが、レベル11になるためは、銀メダル6個、金メダル4個。この金メダル4個で詰んでしまった。

とりやすいTrekker, Recharger, Sojournerは容易に金メダルになったのだけれど、あとは全然無理。精査したところ、Pioneerが一番近かったので、お初ポータルのキャプチャ巡りをすることに。とはいっても残りは300ポータルもある。Pioneerメダル取得のため、4月に御室桜満開の仁和寺に行く。コロナ渦で駐車場も空き気味。仁和寺の裏山には、四国八十八か所霊場をめぐる巡礼コース(トレッキングコース)があり、霊場毎にポータルが設置されている。しかもいつも未占有。つまり、ここだけで88ポータルをキャプチャできるのだ。仁和寺境内と併せて1日で100以上のお初ポータルのキャプチャに成功。

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あとは買い物のついでにお初ポータルを回り、金メダルまで残り100ポータル。緊急事態宣言も出て遠出はできなくなったので、地元の未制覇ポータルを巡ることに。

Intel MapのFilterでLayerをCapturedに設定すると、キャプチャ済みのポータルがマークされるので、お初ポータルを容易に特定できる。Intel Mapで目星をつけて、地元で未キャプチャのポータルを片っ端から埋めていくことにした。市街地はポータル密度がそれなりに高く、徒歩圏内に未開拓地も相当残っているので、100ポータルくらい余裕だと思ったのだが…最終的にPioneer金メダルはゲットできたが、その道のりは波乱だった。

赤丸がついていないポータルをキャプチャしていくだけなんだけど、

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ポータルは住宅街の中にあり、無造作に宅地開発された町なので、生活道路は細く袋小路も多い、そんなところをよそ者がさまよう姿はまるで不審者そのもの。通報されても不思議はないレベル。

こんなとこ、2度と来ないだろうから、どうせならパーフェクトを狙いたいと、ついうっかり(故意に)敵陣営ポータルを焼いてキャプチャしてしまった。Ingessにおいて、未占有ポータルをキャプチャするだけなら何の問題も生じない。しかし、敵陣営ポータルを焼こうものなら大変なことになる。

敵陣営ポータルを焼くと、その日の夜までに必ず(100%と言っていい!)仕返しに来る。筆者の場合おうちポータル(自宅から届く範囲のポータルがあり、常に自色に染めている、専門用語で「宅ポ」ともいうらしい)があるのだが、そこが必ず焼かれる。要は、「お前の家はわかってるんだぜ!」というマウンティング行動なんだろうけど。当然焼かれたら再キャプチャするけど、そうすると何回も来る者もいる。何日かかけて、何か所かの敵陣営ポータルを焼いたのだけど、その日のうちに100%この仕返しが来た。距離も数km離れており、雨が降っていた日もあったけど、それでも100%。プレーヤーの粘着度には敬服しかない。というか、完全にいかれてる。

それにしても、わざわざ仕返しに来るって、大の大人がけっこうみっともないですよね。バカ丸出しなんで、さすがに自分だったらできないけど、なんで皆さん平気でできるんだろう。

そういえば、2020年暮れから2021年2月まで、3か月にわたり1人の特定プレーヤーに粘着され続けたこともあったし… 何故にIngressは、このような粘着質プレーヤーばかりなのか? Ingressはローンチから8年が経過し、その間にライトユーザーや温和なユーザーやメンタルが弱いユーザーは淘汰されていき、粘着質で過激ないかれたユーザだけが残って今に至っているということなのだろう。

どうでもいいことだけど、Ingressに粘着質プレーヤーが集結したということではなく、最初はIngressに多種多様なプレーヤーが集結したのだけれど、淘汰の結果粘着質プレーヤーだけが残ったということ。なんだか遺伝子の進化に似ているね。

Intel Mapを大きなディスプレイで眺めながら作戦を練って、スマホを持って街に繰り出し作戦を遂行するという行動を、プー太郎で何年か続けると、リアルとバーチャルの区別がつかなくなり、自分が世界の中心の作戦司令官のような錯覚に陥って、いかれた行動を誘発してしまうのではなかろうか。

Ingressには過去に、Guardianというメダルがあったそうだ。これはポータルを防衛すればするほどランクが上がるメダルなのだが、2018年に廃止になったとのこと。廃止になった理由は、善意のユーザーがGuardianメダルを目指して頑張って防衛を続けると、ランクアップ直前にいやがらせ的に破壊する行為が多発したためと説明されている。これは今のIngressユーザの特質をよくあらわしている。

筆者のおうちポータルに仕返しに来る連中のほぼ全員がレベル16。本来なら、そこまでのレベルになると心に余裕ができ、平穏なプレイができそうなはずだが、そうではないユーザが大半の現状は、Ingressの失敗といえるのではないか。

ゲーム内にはチャット機能がある。1対1のチャットではなく、ゲームプレーヤー全員が見れて話せる公開チャットのようなもの。ここで繰り広げられる殺伐とした会話を見ると、Ingressの現状が見えてくる。要は、万人に公開されていることを承知でこんな会話をする輩が集結しているということ。

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Ingressと同じ運営会社が展開するPokemonGoでもジム攻防が存在する。PokemonGoのローンチ当初は、ジムを占有したら即取り返すといった攻防が各ジムで夜な夜な繰り返され、見ていて面白かったのだけど、最近ではほとんどなくなった。Ingressのポータル防衛と異なり、PokemonGoのジム防衛は、50円の報酬がある。そのため、当初はムキになって防衛に励んだ(いわゆる50円乞食)のだけど、今では意味のない仕返し行為はほぼ皆無。PokemonGoとのユーザー層の違いが顕著だ。PokemonGoのメインユーザーは家族持ちの中高年、一方のIngressは独り者の中年というイメージなのだが…

Ingressは袋小路に陥ってしまった感があるが、PokemonGoがそうならず繁栄を保っているのは、ゲームバランスの調整が絶妙なため。ゲームバランスとは、レベル上げに必要な労力や、攻防のバランスなど多岐にわたるが、Ingressは些かバランスが悪い。例えばポータルの攻防では、攻撃側が絶対有利で防御のすべはほとんどない。メダル達成の労力の難易度のばらつきも大きい。普通は、ゲームの成熟の過程でバランスが調整されてしかるべきなのだが、Ingressはそれをサボっていたようだ。そうなるとライトユーザーはゲームに苦痛を感じ、去ってしまう。

そして、その結果が今のIngressの現状。オワコンといっていい。面白く健康的なゲームだけにとても残念。誰にもお薦めできない。


Written by questions6768 who lives in Uji, Kyoto.