Ingressドローンによる仮想旅行

May 14, 2021

ingressPokemonGo

はじめに

Ingress Primeというスマホゲームがある。いわゆる「位置ゲー」の陣取りゲーム。基本は、青チームと緑チームに分かれてリアルな世界に対応したスマホ内の仮想空間で領域を占有しあうゲームなのだが、ゲーム参加者は粘着質が多く、相手チームを倒して陣地(ポータル)を占有すると、ほぼ100%仕返しされるという殺伐とした戦いが繰り広げられている。陣取りの要素は面白いのだが、ゲーム参加者の粘着体質に閉口してしまい、なかなか全力参戦はできない。

そんなIngressでも、1人で遊ぶ要素もいくつも取り入れられている。その1つがドローンネット機能。仮想空間内でポータルを目指してドローンを飛ばし、見知らぬ地を探索することができる。ただし、ドローンで1回の操作で移動できるのはせいぜい500m程度。一度移動させると、60分間は次の操作ができないという、きつい制約がある。1日にせいぜい10回の操作で、5km程度しか移動できないのだ。さらに飛ばした先のポータルの占有陣営が60分の間で変化すると、ドローンは強制帰還させられてしまうというオチもある。

このIngressのドローンで日本全国を回ってみたいとか思いません? ドローンはポータルからポータルへの移動しかできないので、1回の操作で移動できるのはせいぜい500mというのが鬼門で、次のポータルまでの距離が500m以上離れていたらそこから先には進めなくなってしまうのです。市街地や観光地にはポータルが密集しており、心配はないのですが、山間部はポータルがまばらになり、市境や県境を超えるのはけっこう難儀です。海峡越えも無理なので、実質日本全国を回るのは無理。

ドローンで日本周回する前に、Ingressに不慣れな方向けに、Intel Mapをご紹介しておきます。

Intel Map

Ingressを楽しくさせているのは、スマホゲーム本体だけでなく、PC上でIntel Mapとよばれるマップを見れる点にある。Intel Mapにより、小さなスマホの画面から解放されて、大画面で陣取った領地の確認とか、領地拡張の作戦を練るとか、自領地を破壊した敵プレーヤーが確保した領地を確認し粘着的に仕返しに行くとかが、思う存分できるようになる。

ちなみに、「Intel」の意味は、CPUメーカーのことではなく、「敵国の軍事機密に関する情報」という意味らしい。

https://intel.ingress.com/intel

にログインし、Ingressと同じアカウントでログインする。

Ingress_intel_login.png

初期画面で、世界規模の領地分布がわかる。

Ingress_intel_start.png

ここからズームしていき、日本の様子は…

Ingress_intel_jpn.png

さらにズームしていき、京都駅周辺のの様子は…

Ingress_intel_kyoto.png

市街地は、ポータルが密集しているのが確認できる。ここは緑陣営が優勢だ。灰色の点は青陣営にも緑陣営にも属していないポータル。

京都駅から南に移動し、久御山町へ。京治バイパスと第2京阪道が交わる久御山ジャンクション付近。ここは青陣営が優勢だ。ポータルはほとんどない。イオン久御山周辺と一口集落に点在する程度。

Ingress_intel_kumiyama.png

プレーヤーは徒歩でポータル位置に出向き、レゾネーターと呼ばれるアイテムにより、ポータルを占有していく。陣取りゲームを進めるには、とにかく歩かなければならない。車で移動はもってのほか。

ドローンで南紀白浜を目指す

コロナ渦で遠出ができないご時世、パンダが見たくなったので、まずは自宅(宇治)からドローンで南紀白浜を目指す。

遠出する際の最大の難関は、ポータル密度が低い地域をどうクリアするかということだ。

出発地の宇治市街地は難なくクリアしたが、京都府下の久御山町から八幡市に向かうところが第1の関門。 マップ右側の青陣営がひしめく宇治市街、左側の緑陣営がひしめく八幡市石清水八幡宮周辺はポータルが密集しているが、その間はポータル空白地帯。

京都や宇治から大阪を目指すには、このポータル空白地帯を綱渡りして木津川を超えて八幡市に向かわなければならない。先に述べた通り、ポータル間隔が約500m以内でなければドローンが飛ばないので、500m以内でポータルを結ぶことが、この遊び方の主目的となる。

この付近で木津川を超えることができるのは、時代劇でお馴染みの「流れ橋」だけのようだ。(図中の赤線ルート)

ingress_kizu.png

木津川を超えてもポータル密度は低く、松井山手北側の第2名神を超えることができるルートも限られる。ここでやっと京都大阪県境超え。

ingress_matsuiyamate.png

松井山手を過ぎると、大阪に近づき、ポータル密度は上がっていき、難なく巡航できるようになる。大阪、堺を超え、岬町まで進むと、またポータルは減ってくる。ここから先は、海岸線を辿っても、26号線を辿っても、次のポータルには届かず、あえなくリタイヤ。和歌山県境越えはできず、南紀白浜は夢に消えた。ここまでくるのに1か月以上。

ingress_misaki.png

ドローンは西へ

性懲りもなく、こんどは宇治から西を目指す。京都、大阪、西宮、神戸、明石あたりまでは市街地が続くので行けそうだが、そこからどこまでいけるのか?岡山に到達できるのか?行けるとこまで行ってみる。

明石までは楽勝と思っていたのだが、大阪市の淀川越えでまさかの試練。淀川の河口に近づくほど川幅が広くなり、対岸のポータルに届かない…途方に暮れて淀川左岸を西進すると、河口近く新伝法大橋がまさかのポータル密集。ここでようやく対岸に。

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あとは阪神高速3号線沿いに巡航。神戸から先は、海岸線の2号線沿いに巡航。途中須磨で再び試練。鉢伏山を大きく迂回する。一筋縄ではいかないところが面白い。

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西進の旅はまだまだ続く。と思っていたが、明石で待機中のポータルが変化してしまい、強制帰還となってしまう。また最初からやり直し。トホホ。

いつも明石あたりで強制帰還をくらう。苦節13回の強制帰還の末、

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ようやく明石を超え。幸いなことに2021/8のイベント期間中はドローンの待機時間が60分から7分に短縮!これでいっきに西進、姫路から相生へ。相生市若狭野町福井のポータルを渡ることができず、ここで断念。

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イベント期間中は皆同じ事を考えるようで、この付近のポータルには、西進できずに行き場を失ったドローンが大量に駐機していた。

west_edge2.png


Written by questions6768 who lives in Uji, Kyoto.