LarkboxにAlpine Linuxをインストールして自宅サーバ構築
September 15, 2020
linux AlpineLinux LarkBox目次
はじめに
INDIGOGOのクラウドファンディングでCHUWI LarkBoxを入手。筐体サイズ:61x61x43(H)mm、重量:127gの極小サイズPC。Windows10 Homeがプリインストールされている。 2万円程度の価格で通販サイトで売っている。クラウドファンディングの投資額は16,000円程度だったので少しお得。 LarkBoxと似たコンセプトの極小PCは、Amazonで「NUC」で検索すると山のように出てくる。
LarkBoxのスペックは以下。
Device | Spec |
---|---|
CPU | Intel Celeron J4115 |
RAM | 6GB LPDDR4 |
ストレージ | 128GB eMMC |
Wi-Fi | 802.11a/ac/b/g/n |
Bluetooth | 5.1 |
2242サイズのSATA SSDスロットがあり、2TBまで増設可。
LarkBoxは、Windows PCとして使用するにはしょぼいスペックなので、Alpine Linuxを入れて自宅サーバとして使う。 TDP 10Wなので、発熱も消費電力も極小でサーバ向きだと思う。ただ、有線LANポートが無いので、サーバとしては致命的ではあるが。。。 巷では、ラズパイ4を自宅サーバにしている方もおられるようで、ラズパイ4は有線LANポートはあるものの、CPUが非力で、ファイルサーバ程度ならいいのでしょうが、さすがにWebアプリをガンガン動かすのは無理と思えます。LarkBoxだとどの程度までできるのかは確認したいところです。
自宅サーバの基本コンセプトとして、
- 母艦OSはdockerを動かす最小限の機能だけにする
- 母艦OSに直接インストールするのはdocker, docker-composeのみ
- 必要なアプリは全てdocker-composeで動かす
という方針を掲げて臨んでみた。 docker-composeを使う理由は、お手軽な点ももちろんなのですが、Linuxの場合、アプリのインストールは簡単にできるものの、uninstallをきれいに(完全に)行うことがなかなか難しいので、インストールとアンインストールを繰り返していくうちにシステムが汚れていくのを避けるためです。アプリをdocker-composeでインストールすれば、不要になったアプリは
docker-comppose down -v
だけで一掃でき、その後docker imageを削除すれば、完全になかったことにできます。
母艦OSの選択肢はAlpine Linux一択です。これは異論の余地はないでしょう。
本サイトに、LarkBoxにAlpine Linuxを入れて自宅サーバを構築した手順についての、以下の記事を掲載します。
- LarkBoxにAlpine Linuxをインストール
- Alpine LinuxにSambaをインストールしファイル共有
- nginxによるリバースプロキシでWebアプリをワンストップアクセス
- Alpine LinuxにWebminをインストールしブラウザからPC管理
- Alpine LinuxにDNSを入れて自宅サーバに名前でアクセス
- Alpine Linuxにvpnを入れる
- Alpine Linuxにfirewall(awall)を入れる
- Alpine Linuxにapache web serverを入れる
- Lycheeで自前の写真サーバーを立てる
- Piwigoで自前の写真サーバーを立てる
- PhotoPrismで自前の写真サーバーを立てる
- Photonix Photo Managerで自前の写真サーバーを立てる
- PukiWikiサーバー
- DLNAメディアサーバー
写真上げときます。単3乾電池4本と同程度のフットプリント。
Larkboxのセットアップ
自宅サーバでは、Macのバックアップ用のTimeCapsuleも稼働させたいので、ストレージ128GBでは不足。 そこで、1TB M2.SSDを増設する。 Amazonで一番安い12,500円のやつをチョイス。ユーザレビューは最悪だったけど、~~特に問題なし。~~←(後日談:このSSDは4か月で壊れてしまい認識されなくなりました。いちおう3年保証らしいが、認識されないとはいえ、自宅サーバとしてのデータがフルに詰まったディスクを交換に出す訳にはいかず、泣き寝入り。この手のssdを使う場合は、壊れて交換することを前提に暗号化して使うべし!教訓。写真のメーカーは、いくら安くても避けた方が無難だと思う。)
裏蓋を開けて、スロットに挿して、ねじで固定したらおしまい。
筐体は放熱性能が低そうな樹脂製で、樹脂製の裏蓋を開けるとさらに樹脂製の中蓋があり、その中に基盤がある構造。SSDは中蓋と裏蓋の間の全く空気が流れない狭い空間に閉じ込められることになり、放熱がかなり不安だ。
USBキーボードとHDMIケーブルを接続し、電源を接続したらLarkBoxのセットアップ完了。
本体があまりにも小さいんで、HDMI端子がバカでかく見える。
BIOSへの入り方は、電源ボタンを押下後、エスケープキーを連打する。